基本方針
西華産業グループは、エネルギーおよび産業のインフラ分野に強みを持つ商社を核とする企業グループとして、地球環境と調和したサステナブルなエネルギー創出・産業活動を支援していきます。
環境ビジネス例
長期経営ビジョンVIORB 2030の事業面での重点分野において、「脱炭素」「省エネ・省人化」「サーキュラーエコノミー」「DX」の4つを掲げ、環境に寄与する製品「グリーンイノベーション商材」の拡販・開拓に日々邁進しています。
主な西華産業グループで行っている、取り組みについて紹介します。
1. 再生可能エネルギー 超軽量太陽光パネルの販売
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太陽光発電は、太陽光が持つエネルギーから直接電気をつくる、太陽電池を利用した発電方法です。温室効果ガスを発生せず、枯渇する心配がない自然エネルギーである為、サステナブルな環境づくりに貢献できます。
当社が取り扱っている「超軽量太陽光パネル」は高い変換効率を実現しつつ、従来の太陽光パネルと比較し半分以下の重量である為、これまで太陽光パネル設置を諦めていた耐荷重の弱い屋根や陸屋根にも設置検討することができ、かつ、本格的な発電効果が見込める製品です。
また、超軽量太陽光パネル(フレーム無しタイプ)では、接着剤による「貼付け方式」での施工となる為、作業性の向上や、取付金具や架台の費用が不要になることによる設置費用の大幅削減が期待できます。軽量さを活かすことで、ビルや工場、倉庫などの「壁面への設置」においても有効活用でき、特に積雪地域では、この「壁面設置(垂直設置)」により積雪時においても大きな発電効果を見込むことが出来ます。
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関連リンク:当社HP 製品紹介 https://www.seika.com/product/solarpanel/
2. 小水力発電設備の納入及びメンテナンス
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水力発電は、高所に貯めた水を低所に落とすことで、その位置エネルギーを利用して水車を回し、更に水車に連結している発電機を回転させることにより電気を生み出します。その中でも小水力発電には主に上流で取水した水を導水管で水車に流入させ発電する水路式(流込式)とダム等によって貯水することによって生じた落差を利用して発電するダム式(調整池・貯水池式含む)があります。また「水力発電」は大きなダムや河川のイメージが強いですが、「小水力発電」では、河川や、ダム(調整池、貯水池、砂防堰堤含む)の他、より規模の小さい農業用水路や水道施設、工場用水を利用することも可能です。
水力発電は、
- 純国産のエネルギーであること
- 再生可能エネルギーであること
- 温室効果ガスを排出しないエネルギーであること
等の多くのメリットを持つ、地球にやさしいクリーンなエネルギーです。
さらに、他の発電設備と比較して設備寿命が長い為、限られた資源を最大限に活用することが可能です。
その中でも小水力発電は、基本構造は水力発電と同じですが、発電出力が小さく設備も比較的小規模になります。
- 使用流量が少ないため、河川への水質汚染や水中生物に及ぼす影響が極めて少ないこと
- 小規模で設置が容易であることから、設置時に地形の変形が少ない為、工期が短いこと
- 維持管理が容易で、停止期間が短い為、設備稼働率が高いこと
等のメリットがあり、周辺の自然環境への負荷を最低限に抑え、効率的な発電が可能です。
発電所の建設に際しては立地、落差(高低差)、流量等の諸条件も様々です。例えば、流量は天候(降雨や降雪)の影響を受ける為、年間を通して変動し続けますし、ダムであれば水位も変動し続けます。そのような様々な条件下において発電量を最大化させるため、西華産業では新規建設・既設更新を問わず、全国各地の様々な水力発電方式に応じた最適な設備を提供しています。また、水車以外にも発電設備に必要な入口弁や、発電機、制御盤等も取り扱っております。安定した電力供給が可能な小水力発電を提供することで、クリーンエネルギーの普及を推進していきます。
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関連リンク:当社HP 製品紹介 https://www.seika.com/product/water/
3. サステナブルなバイオ由来ナノ繊維の販売
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当社はユーグレナ(和名:ミドリムシ)由来のナノ繊維「パラミロン・ナノファイバー(以下、PNF)」を製造する株式会社ユーグリードに対し出資を行うと共に、PNFの販売に係る業務提携をしています。
同社が製造するPNFは、プラスティック強化複合材として需要の伸びが期待されている「セルロース・ナノファイバー(以下、CNF)」と類似した化学構造と特徴を持つ、環境に優しい自然由来のナノ繊維です。高強度を生かしたプラスチック・ゴムの成形材料、チクソ性付与によるインキや塗料、複三重螺旋構造という特殊な形状をによる表面積の大きさを生かし燃料電池などの電極材など極めて幅広い用途をもつ天然素材として注目されています。
CNFは、パルプを100万分の1ミリ単位までほぐし繊維化したものですが、均一にほぐすのが難しく、コストの高さが難点でした。一方、ユーグレナ由来のPNFは繊維のばらつきが少なく、単一素材のため、材料設計や管理がしやすい素材であり、従来のCNFに比べてコストが4分の1程度です。
培養したユーグレナをもとに、その体内に含まれるPNFを取りしだしている為、環境負荷が低く、持続可能な社会に寄与し、脱炭素社会の扉を開く重要な素材です。当社は、長年に亘り築き上げた化学・合繊分野の販売ネットワークを活用して、PNF並びに関連装置・設備を提供することで、バイオマス分野でのバリューチェーン形成し、サステナブル製品の社会実装の進化を目指します。
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関連リンク:ユーグリード社HP https://euglead.co.jp/
4. 有毒・腐食性ガスを測定するレーザー式ガス分析計
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レーザー式ガス分析計は、生産プロセスにおける管理・制御、環境モニタリング、工場や作業現場における作業員の安全確保のため有毒・腐食性ガスのガス漏れの検知に使用します。また、近年は低炭素社会への関心が高まっていることから、燃焼効率化(省エネルギー化)を図るため、排ガス中のO2濃度を測定し、燃焼の制御・管理をするケースも増えています。当社では、NEO monitors社(ノルウェー)製のレーザー式ガス分析計を取り扱っています。同社は1995年に世界で初めてレーザー式ガス分析計を開発し、世界各国に代理店網を持つ世界シェアNo.1の専門メーカーであり、当社は日本の総代理店として同社設立時から20年以上、当社が持つ2000社以上の販売ネットワークを駆使して、販売だけでなく設置調整・アフターサービス(定期点検や校正、保守サポートを含む)まで一貫して対応しています。また、国内に複数のデモ機を保有しており、急なトラブル等にも迅速に当社の専門スタッフが駆け付けることが可能です。
本製品の長所は下記の通り多岐にわたります。
- 単独ガスあるいは同時に複数項目のガスを正確に測定可能
- 有害・腐食性ガスでも非接触で測定可能⇒測定作業員の安全を確保
-
多種類のガスを測定可能
⇒有毒ガス(フッ化水素(HF)・シアン化水素(HCN)・一酸化炭素(CO))及び 腐食性ガス(硫化水素(H2S)) - 〜1500℃の高温・高ダスト環境での設置や測定可能
- 瞬時に(2秒程度)測定可能
- メンテナンス頻度低
- 現場に応じた設置が可能・・・等
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関連リンク:当社HP 製品紹介 https://www.seika.com/product/gas/
5. 環境負荷の低い加工技術を駆使したリサイクル炭素繊維の販売
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炭素繊維は、重量が鉄の4分の1、強度は10倍と軽くて強い上に、耐摩耗性・耐熱性・熱伝導性にも優れた素材です。その為、自動車や飛行機、スポーツ用品、構造物などに幅広く利用され、身近な存在になっています。
しかし、これまでは航空機や自動車、その他産業用途で発生する炭素繊維で樹脂を強化したCFRPのリサイクルについてはなかなか進んでいませんでしたが、熱分解や薬液分解などの様々な技術でリサイクル法が研究され、CFRPの加工時の端材、使用後の廃材、使用期限切れプリプレグから炭素繊維を再度取り出したリサイクル炭素繊維(RCF)が誕生しています。
こうした中で、西華産業はRYMYC SrI社(イタリア)のアジア総代理店として、炭素繊維を再利用して新たな炭素繊維複合材料を提供しています。
RYMYC SrI社は高品質なCFRP端材が多く発生するイタリア北部の立地を活かし、環境負荷が低い独自手法でリサイクル処理したRCFを安定的に供給することが可能です。また、溶剤等の環境負荷の高いケミカル法ではなく、低温且つ薬品レスでリサイクル処理を行う為、バージン炭素繊維(非リサイクル炭素繊維)と比較した際のRCFの物性が他の回収手法より良いのも強みの一つです。また、不織布を加工する技術も先行しており、導電性繊維の毛羽立ちを抑えながらしっかりとした不織布の加工が可能であり、成形しやすく、樹脂含侵性もよいRCF不織布が提供可能です。
炭素繊維は製造時のCo2の排出量が多く、また、使用後の炭素繊維は埋め立て処理をする以外、処分方法がありませんが、今後も当社が環境負荷の低い加工技術を持つRYMYC SrI社のリサイクル炭素繊維(RCF)の活用を広めることで、脱炭素社会およびサーキュラーエコノミーの実現に貢献していきます。
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関連リンク:RYMYC SrI社 HP https://www.rymyc.it/
6. 漁船用エンジン向け「次世代バイオディーゼル燃料(サステオ)」
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更に、セイカダイヤエンジンは、ユーグレナ社が宣言した「日本をバイオ燃料先進国にする」ことを目指す『GREEN OIL JAPAN』宣言に賛同し、SDGsの理念、特に「GOAL14:海の豊かさを守ろう」の理念と船舶におけるバイオ燃料の追求という目的を共通理念とし事業を推進しています。
ユーグレナ社は2005年に世界で初めて石垣島で微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功し、石垣島で生産したユーグレナ・クロレラなどを活用した機能性食品、化粧品等の開発・販売を行うほか、バイオ燃料の商業生産に向けた研究開発を行っています。
同社の取組みの1つであるバイオディーゼル燃料は、使用済み食用油と微細藻類ユーグレナ等を主原料とし、食料との競合や森林破壊のリスクが低いという点で持続可能性に優れた次世代燃料です。また、分子構造が軽油と全く同じ(JIS規格・品確法上ともに軽油に該当)であることから、軽油を使用している既存車両のエンジンに使用可能であり、水素や電気といった代替エネルギーへの移行に際して、課題となる多大なインフラコストを必要とせず、既存インフラを活用しながら効率的に普及拡大することが可能となります。
なお、セイカダイヤエンジンでは主取扱製品:漁船用ディーゼルエンジンの脱炭素化に向けて以下の取組みを行っております。
- Step1:バイオディーゼル燃料でのエンジン性能試験・性能把握
- Step2:シーフードショー出展
- Step3:漁船用ディーゼルエンジン(バイオディーゼル燃料の使用)市場試験を実施
- Step4:新松浦漁業協同組合様 と「漁業・漁港での脱炭素化セミナー」(漁船でのユーグレナ社 バイオ燃料実証試験の取組み紹介を含む)を共催
セイカダイヤエンジンでは、市場実証試験に参画頂き、脱炭素に貢献するパートナーを募集中であります。
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関連リンク:セイカダイヤエンジン社 HP 「日本初!バイオディーゼル燃料を漁船用エンジンへ」https://daiyaeng.co.jp/gallery/
バイオ燃料の市場試験動画(YouTube):https://youtu.be/p-7qwKpegTE